かれこれ15年以上前でしょうか?テレビのトーク番組で、お笑いタレントの小堺一機氏が、師匠の萩本欣一氏とした喧嘩の事について語っていました。
それは、ある事に憤慨した小堺氏が萩本氏に怒りの抗議をしたところ、なぜか彼は全く取り合ってくれなかったというのです。
当然納得できなかった小堺氏がその理由を聞くと萩本氏は想像だにしなかった持論を語ったと言い、私はその言葉に衝撃を受けました。
「ここで喧嘩して俺は今より君と仲良くなれるの?仲良くなれない喧嘩なら俺はやらないよ」
その日テレビを通して知った萩本氏のその言葉は、社会人としての私の信条に大きな影響を残しました。
私はその日以降、単なる平和主義者ではなく、気まずくなった相手とでも「仲良くなれる見込みのある喧嘩であれば積極的にやれる人」になりました。(※もちろん、どんな場合でも「暴力」は問題外ですよ。(^_^))
前職の在職期間中はもとより転職して現在に至るまで、私はその信条のもと、数えきれないほどたくさんの人々を相手に「仲良くなるための喧嘩」をして来たのですが、結果は殆どの場合において良好です。
みなさん、人生は多くの場合において思い通りにならない事の連続であり、認識や利害の相違から、人には時として「目の前の相手と争わなければならなくなること」があります。
でも、そんな時はただ、言うべき事を言わずに引き下がるのではなく、また怒りに身を任せて激論するのでもなく、今自分が目の前の相手と、
「今よりも良い関係になるためには自分に何が出来るのか?」
ぜひ、よく考えた上で最善を尽くす勇気を振り絞ってみてください。
もちろん、その時の状況が明らかに自分の方が悪いと分かっているケースなら、相手から指摘される前に誠意ある謝罪を決断するのも立派な勇気ですよ。(^_^)
あなたがその勇気を見せられる人であれば、相手もきっとあなたを理解し、その「仲良くなるための喧嘩」は、かなり高い確率であなたに良い結果をもたらすことでしょう。
ファイトです!!
【過去記事紹介】:『たとえ罪を憎んでも・・』